2024-01-01から1年間の記事一覧

「漫豪ストレートMAX」

「漫豪ストレートMAX」(劇団ジグザグバイト) 4月20~24日、福岡市・ぽんプラザホール エネルギッシュな舞台だった。役者たちの肉体の限界近くまで激しい演技を追求して人間の泥臭さに肉薄し、その熱量で劇場空間を満たし観客を熱気にくるんでしまう。ある…

「新生!熱血ブラバン少女。」

「新生!熱血ブラバン少女。」(博多座) 4月6~21日、福岡市・博多座 物語が音楽に溶け込み、物語と音楽が融合して一体化しつつ展開する。そんな演劇を体感した末に受け止める、ラストの迫力ある高校吹奏楽部の演奏からは、物語に蓄積された女子高生たち…

「三途の川のクチコミ」

「三途の川のクチコミ」(万能グローブガラパゴスダイナモス) 3月13~17日 福岡市・市美術館ミュージアムホール スマホやSNSなど便利で効率的な物や情報があふれている現代社会は、実は本来の人間にとっては異様な社会なのではないか、との疑問を提示する…

「愛の讃歌」

「愛の讃歌」(劇団go to) 3月1,2日 福岡県春日市・市ふれあい文化センター 母から娘へ、またその娘へ、さらにはまたその娘へと受け継がれていく一枚の着物を巡って、4代にわたる3組の母娘の心の行き来を描く二人芝居。貧困から心中を図ろうとした母…

「鮭なら死んでるひよこたち」

「鮭なら死んでるひよこたち」(愛知県芸術劇場) 2月16~17日、福岡市・なみきスクエア 2022年AAF戯曲賞(愛知県芸術劇場主催)大賞作の受賞記念公演。戯曲(守谷久仁子作)から読み取れるのは、現代人の生への絶望とそれを乗り越えた先にあるかもしれない…

「いま、反転のまっただなかで」

「いま、反転のまっただなかで」(ブルーエゴナク) 2月2~4日、北九州市・J:COM北九州芸術劇場 突拍子もないストーリーではある。地元小倉の繁華街が舞台。人間が支配する悪弊に満ちた社会に対し反旗を翻した地下世界のネズミの大群が人間たちを襲撃し殺…

「ロマンス」

「ロマンス」(劇団こふく劇場) 1月13、14日(北九州市・J:COM北九州芸術劇場) 宮崎のある町に暮らす市井の60歳代、40歳代、20歳代、20歳前後(?)の男女4人がそれぞれ人生の来し方を省みる物語。心に空虚を抱えた者が、死や別れによって喪失した大切な…